2015年5月28日木曜日

「You're on your own」

試合を観に行くと父兄がテントの設営をして、テーブルを設置してお茶やスポーツドリンクを用意してなんて姿よく見かけます。中には豚汁作ってるのなんかも見た事あります。
チームによってやり方はそれぞれでしょう。親が手伝う事によって感謝の気持ちを持たせるという考えなのかもしれません。
それについて私は特に完全否定はしません。
そうする事によって子供も指導者もサッカーに集中できるという事もあるかもしれないし。
中学校のサッカー部でもよくある事です。
指導者の数が少ないチームは子供の引率まで手が回らないから送り迎えに親の協力無くして試合が出来ないというのもあります。
親の方も何か関わりたいという方もいらっしゃるでしょう。
アラでは親が現場介入する事はまずありません。
これは「サッカーを通じて自分で判断し、自ら行動できる(プレー)出来る、どこの世界でも通用する個を育てる」というチームの基本方針に則っているためです。
サッカーをやりたいのは子供達本人です。
「明日試合だから準備しなきゃ」と「相手にボール取られたから奪い返さなきゃ」は同じ本人の思い、だからできる事は全て自分でやろう。という考えです。
中には自分で洗濯し干してた子もいました。
ウチの子が小学生の頃はまだスタッフの数も少なく主催大会であるアラフェスタ等では、父親たちがトラックでゴールを森上や切久保からスノーハープに運んで設置し、本部で集計、お母さん達は他チームの指導者レフリーに冷たい飲み物を出してなんてことしてました。
まあその頃から子供に直接関わる事は遠慮して下さいと言われてました。
指導者の数が「少し」だけ増えてからは父兄が手伝う事は無くなりました。
幸か不幸か私だけは大会の手伝いと審判として残っていますが(過去の遺物)。
親としては関わりたい気持ちもわかりますし試合の合間なら声かけても良いでしょ?て気持ちもわかります。
でもこれって後々ちゃんと形になって出てきます。プレーでも普段の生活にも。
私はこの行動理念には100%賛成ですし全面支持です。
コーチ達もバカじゃないですからそれぞれの子供達の年齢や性格を考えて声をかけ指導してくれてますから。(バカじゃないけどサッカーバカです)
少しでも賛成してくれたら今日からちょっとだけ突き放してみて下さい。



2015年5月26日火曜日

「繋」

とある高校サッカー部の話。
その高校は学校と寮が離れていて自転車通学で20分くらいかかります。
3年前の春先、学校から帰る途中で部員が道で会ったお婆ちゃんに「こんにちは」と挨拶しました。
次に来た部員もまた「こんにちは」と挨拶、また次に来た部員も同じく。
次の日からお婆ちゃんは同じ場所同じ時間にそこで彼らと挨拶するのが日課となりました。
雨の日も雪の日もお婆ちゃんはいつもの場所で彼らを待っていてくれました。
そして「こんにちは」が、「ただいま!」になりました。
そして「おはよう」も始まりました。
ある日の事お婆ちゃんは部員の一人を呼び止めて手紙を渡します。そして「あんた達はどこの学校の生徒さんだい?」と聞き、初めて◯◯高校の生徒だと知ります。
その手紙にはこのように書かれていました。

「高校生の僕達のただいまの言葉にお婆ちゃんはいっぱいのパワーを頂いています。一人一人が優しい気持ちがなければ言葉かけてくれないよね。ありがとう、ありがとう。全員にお礼を言います。又お婆ちゃん見つけたらただいまと声かけてね。家に帰ると涙出るよ。一人で暮らしていると淋しくて、お婆ちゃんも元気におかえりと言うからね、みんなに会えるのが楽しみです。」

毎年2月に3年生の送別会がグランドで行われます。
お婆ちゃんはその席に招待されました。
なんとお婆ちゃんはその時の1年生から3年生までの名前を全員覚えてきてくれました。
そして出会いから1年が経った年、サッカー部は全国大会に出場を決めました。
その全国大会1回戦にお婆ちゃんは応援に来てくれました。
それだけではなく県内の大会の時にもお婆ちゃんはいつも応援に来てくれました。
そしてその年の送別会にも招待、お婆ちゃんは寒い中ニコニコと孫を見守るような顔でグランドで見送ってくれました。
新年度が始まりました。この代がお婆ちゃんと出逢った経緯を知る最後の年代です。
残念ながらお婆ちゃんを全国大会に連れて行く事は出来ませんでした。
そして送別会の時期、お婆ちゃんには招待の連絡が来ません。
送別会は2年生の父兄が企画立案します。
2年生の父兄はお婆ちゃんの事も連絡先も知りません。
3年間付き合ってきてお婆ちゃんは部員の名前まで覚えています。
お婆ちゃんは行動に出ました。
ちょっと珍しい苗字の部員を電話帳で調べました。すると3件ヒット。
最初の1件目が、部員のお父さんの実家でした。
実家から連絡を受けた部員の家は直ぐにお婆ちゃんと2年生の役員に連絡、なんとか送別会に参加して頂きました。
お婆ちゃんに寄書きとプレゼントを渡し、お婆ちゃんからお手紙を頂きました。
サッカーだけじゃない、勉強だけじゃない、普通なら出逢えないような人と出逢えた事。お婆ちゃんの言葉を忘れずにこれからの出逢いを大切にして欲しいと思います。

最後の手紙、個人名が出てる部分もあるので転載はご遠慮ください。

お婆ちゃん子供達がお世話になりました。いつまでもお元気で。





2015年5月11日月曜日

「再開」


今年もシーズンが始まりました。
スタッフや選手達からすれば1年中シーズンなのかもしれませんが、私としてはやはりグランドでボールが蹴れる4〜11月がシーズンて気がしてます。
先日TOPチームのリーグ戦が開幕しました。
昨年苦しい戦いの中でなんとか残留した県リーグ、メンバーの半数が東京から試合のたびに長野へとやって来ます。
東京組は学生も居れば社会人も居ます。アマチュアですから本業は別にあります。
昨年は1度も揃っての練習が出来てません。
そんな簡単に勝てるレベルではありません。
1戦1戦試合をしながら修正しスキルを上げていくしかありません。
今回の初戦先発メンバーの内7人がアラグランデJYの出身選手です。
そんな中に7年振りにアラグランデのユニフォームを着ることになった選手が居ました。
高校・大学としっかりサッカーを続けてきて今年社会人となった彼はアラグランデに戻って来てくれました。
アラグランデ出身じゃなきゃダメな訳ではないんですが。
ウチの長男が小学生の時、長男や我が家にとって憧れの先輩が居ました。3つ上の先輩と2つ上の先輩と1つ上の先輩。
3つ上の先輩は4年前からTOPで活躍中。
1つ上の先輩は大阪の大学でフットサル選手として活躍中。
そして2つ上の先輩が今年TOPチームの選手として加入してくれました。
選手としても人間的にも大きく成長した姿を見ることが出来ました。
残念ながら開幕戦ではいい結果を残すことができませんでしたが感慨深いものがありました。
もう一つ今回の開幕戦でゴールマウスを守ってくれた選手ですが、今回のゲームをもちまして退団となります。
彼は現在高校生でして、通っている高校のサッカー部が人数不足で試合に出場出来ない事もありTOPチームで活動しておりました。
今年新入部員が入部した事もあり高校のサッカー部員としてやっていく事になりました。
1年間控えゴールキーパーでしたが腐ることもなくひたすら練習した結果か今回のゲームで神セーブ連発しておりました。それがなければ大量失点してたでしょう。
彼の今後の活躍を期待したいと思います。
さあ残り8試合昇格・残留をかけ負けられない戦いは続きます。